何をするのも「イヤ!」と主張するお年頃。”魔の2歳児”と呼ばれるほど、2歳の頃の反抗はガンコで手こずりますね。特にこの時期の歯みがきは大切なので虫歯予防のためにやっておきたいのですが、ガンコなお年頃の子どもたちは、なかなか口の中を見せてさえくれません。反抗する子どもに、どうやって歯みがきをすればいいのでしょうか? 先輩ママの知恵をお伺いしました。
先輩ママに聞く! イヤイヤ期を乗り越えた歯磨きの方法とは
歯みがきは楽しいものと認識させましょう
「歯みがきしないと、こわ~いバイキンが来るよ」「歯医者さんで痛いことをされるよ~」というおどかしは、意味が理解できる知能が必要なので、もう少し大きくなってから。それよりも2歳児には、歯みがきは楽しいものというイメージを植え付けましょう。
フッ素入りの歯磨き粉をプラスしたり、鏡で歯磨きの様子を見ながら行なうなどの工夫を取り入れてみると、お子さんにヒットする楽しみが見つかるはずです。
先輩ママの知恵1 DVDなどの映像で歯磨きの様子を見せました
歯みがきのテレビやDVDを見せました。テレビに頼るのはよくないかな?と思いましたが、やはり効果は絶大です! テレビ以外でも動画などがあるので、それを見ながら一緒にやると抵抗なくやってくれました。
先輩ママの知恵2 お気に入りのお人形にも歯磨きをして、順番に行なう
子どもが好きなお人形に歯みがきしてあげて、次は「○○ちゃんの番だね」と誘うと乗ってくれました。自分がされるばかりではなく、人形に「してあげる」という行為がよかったのかも?「順番ね」と言うと自然にできましたよ。
先輩ママの知恵3 子ども一緒に歯ブラシ選び。使う楽しみが増えました
歯ブラシを一緒に買いに行きました。「どれにする?」と言いながら好きなものを選ばせると、帰って歯みがきするのが楽しみになったようです。そのときは大人が見て「それはちょっと……。こっちの方がいいんじゃない?」と思っても、あえて目をつぶることが大切かも。
先輩ママの知恵4ごほうびのシールを貼る
ラジオ体操のカードみたいな歯みがきカード(お手製)を作って、歯みがきが上手にできたら好きなシールを貼っていいということにしました。ごほうびにつられて率先して歯を磨くようになりました。親子で歯みがきカードを作ると楽しいですね。
ここに注意! 歯磨き嫌いにならないために気をつけたいこと
叱らない
笑顔で接しようとしてもあまりに子どもが反抗すると、つい叱ってしまいますよね。すると子どもにとっては、「歯みがき=叱られる」「歯みがき=つまらない時間」という方程式が出来上がってしまいます。何とか親側の気持ちを抑え、「おだてる」「ほめる」ことを意識してみましょう。
家族に協力してもらう
周囲の家族に協力を求めるのもいいことです。「ほら、上手にできるかパパに見せてあげて」「今日はひとりで歯みがきできたんだよね。バ~バにも見せてあげようか」とうながして家族の関心を引き寄せ一緒に見てもらうと、より張り切ってやってくれます。
最後は根くらべ
とは言っても、2歳ともなるとだんだん知恵がついてきて、同じ手が使えないということもありますね。そうなれば根気よく接するしかなさそうです。歯みがきが習慣になるまでは、とにかく粘り強く親主導で歯磨きを続けましょう。
乳幼児期に虫歯菌を侵入させないことが大切です!
虫歯菌は生まれたばかりの赤ちゃんは持っていません。歯医者さんのお話によると、虫歯菌が感染しやすいのは、生後1歳7ヶ月~2歳7ヶ月の間なのだとか! まさに2歳児こそ、歯みがきの習慣を身につけたい時期ということですね。しかも、虫歯菌に感染する年齢が遅いほど、虫歯にはなりにくいそうです。一度定着した口の中の菌のバランスは一生変わらないそうですから、なるべく虫歯菌を近づけない工夫をしたいですよね。
虫歯の感染経路は、パパやママのお箸やスプーンにあります
歯みがきするうえでいちばん頭に叩き込んでおきたいこと。それは子どもへの虫歯菌は、パパやママが使用しているお箸やスプーンを通して感染することです。地域の保健センターなどによる歯科検診や子育てセミナーに参加すると、虫歯予防や歯磨き指導が行なわれているので、ご存知の親御さんも多いとは思います。つまり、すでに虫歯に感染している大人のお箸を直接使って、子どもにごはんを食べさせたり、可愛いからとお口にチューなどしてしまうと唾液を通してミュータンス菌という虫歯菌がきれいな子どもの口の中に移ってしまうという恐ろしい事態を招きかねません。
そのため虫歯予防のためには、子どもと大人のスプーンやお箸は分けて使用したり、パパやママも歯みがきと虫歯治療はしっかり行なうなどの意識改革が大切になります。
おすすめ歯みがきグッズ
歯ブラシでゴシゴシこすられるのが痛くて嫌がるという場合があります。過去に1度でもそういう経験をしていると、トラウマになってしまうようです。子どもの歯茎は柔らかいので、大人の力で磨くと痛い可能性が否めません。あまりに嫌がる場合には無理強いせずに、軽く磨くだけにしておきましょう。そんなときにもってこいのアイテムをご紹介します。
歯みがきスプレー
歯みがきをした後、歯みがきスプレーを歯に吹きかけます。食べても大丈夫な成分でできていて、口をすすぐ必要がありません。最初はスプレーに驚くかも知れませんが、甘みがあるので案外喜ぶようですよ。
生後1歳半から使用できるので、2歳児で歯の磨き残しが心配な場合は使ってみるといいでしょう。
フッ素ペーストや洗口液
フッ素は虫歯予防に欠かせない成分で、歯の再石灰化を促進する働きがあり、エナメル質強化もできます。そのため、フッ素入りの歯磨き粉を使用したり、うがいができる子どもには液体タイプの洗口液を使ってみると良いかもしれません。子どもが喜びそうなフルーツの香りなどに作られているので、喜んで歯みがきをするかもしれません。
キシリトールのおやつ
キシリトールは口内の虫歯予防に効果的ですが、90%以上の成分でないと効果に期待は持てません。しかし、小児歯科の歯医者さんが作ったキシリトール100%のチョコレートや歯みがきの後に食べられるキシリトールタブレットなども存在しています。虫歯が気になるようなら、こういったおやつを取り入れるのも一つのアイディアですよね。
さまざまな歯みがきグッズは存在していますが、基本は歯ブラシで磨くことです。あきらめずに続けてくださいね。