むし歯を作らないための0歳児のお手入れ
けがや腹痛などと違って、むし歯は自然に治るというものではありません。むし歯は出来てからの治療よりも、予防が大切! 歯が生え始めたら、むし歯ケアのスタートです。
赤ちゃんの歯のお手入れ方法をご説明します。
歯はいつごろ生えてくるの?
乳歯は全部で20本です。最初の歯が生えてくるのは生後数ヶ月してからですが、歯の元は胎児のころ(妊娠約6週間ごろ)に出来始めます。
【歯が生える順番と生える時期の目安】
A | B | C | D | E | ||
呼び方 | 中切歯 | 側切歯 | 犬歯 | 第一乳臼歯 | 第二乳臼歯 | |
生える順番 | 上の歯 | ② | ③ | ⑦ | ⑤ | ⑩ |
9~10ヶ月ごろ | 11ヶ月ごろ | 1歳6ヶ月~2歳 | 1歳4ヶ月 | 2歳半 | ||
下の歯 | ① | ④ | ⑧ | ⑥ | ⑨ | |
7~9ヶ月ごろ | 1歳 | 1歳7ヶ月~2歳 | 1歳5ヶ月 | 2歳3ヶ月~2歳半 |
※ただし、生える時期には個人差があります。また、それぞれ+-1~2ヶ月の差があります。
前歯が生え出した時期の歯みがき
まだ本格的な歯みがきをする前段階を、
- 歯が生える前
- 前歯が2本の時期
- 上下2本ずつの時期
- 上下4本ずつの時期
に分けて見てみましょう。
1.歯が生える前~口の中とまわりを清潔に
授乳の後に滅菌ガーゼで口のまわりや歯ぐきを拭いてあげます。神経質になる必要はない時期ですから無理強いしなくてもいいのですが、歯ブラシを使う前の練習として、口の中に異物が入ることに慣れる意味があります。授乳の後、湯冷ましを飲ませて、口の中をさっぱりさせるのもよい方法です。
2.前歯が2本の時期~歯ブラシに慣れる
かわいい歯が見えてきたら歯ブラシに慣れさせます。赤ちゃんが自分で持ちやすいリング状の持ち手がついたブラシや、ママの指にはめるシリコン素材の歯ブラシなどがあります。赤ちゃんがブラシをかんでも心配いりません。そうやって歯みがきに慣れていきます。
3.上下2本ずつの時期~仕上げ磨きを始める
前歯はむし歯になりやすいと言われています。リング状の歯ブラシで遊び感覚で赤ちゃんに磨かせ、その後に仕上げ磨きをしてあげましょう。赤ちゃんが持つのとは別に仕上げ用歯ブラシを準備しておくと、仕上げの歯みがき習慣が身につきやすいかもしれませんね。
4.上下4本ずつの時期~寝る前はしっかり磨く
離乳食が始まり、食べられる物が増えてくるので、おやつなど甘い物も口にし始める時期です。子ども自身でも磨くようにしますが、仕上げは必ずしてあげてください。特に寝る前は念入りに仕上げ磨きをしておきましょう。
奥歯が生えてからの歯みがき
奥歯の表面はデコボコしているため、汚れがたまりやすくなっています。子どもの磨き方だけでは不十分です。必ず仕上げ磨きをしてください。食後だけでなく、おやつの後も歯みがきをするのがベストです。無理なら食後だけでも実行を。寝る前はていねいに磨く習慣をつけるといいですね。
磨く順番をマスターしよう
赤ちゃんをひざの上に仰向けに寝かせて、口の中をのぞき込むように磨いていきます。
磨く順番は
奥歯 → 下の前歯 → 上の前歯
です。
歯みがきのチェックポイント
ここがきちんと磨けているか、チェックしてみましょう。
【奥歯】
- 歯のデコボコ
- 歯の表側
- 歯の裏側
【下の前歯】
- 歯の表側
- 歯の裏側
【上の前歯】
- 歯の表側
- 歯の裏側
歯ブラシはこう使う!
歯ブラシの毛を歯に直角に当てるようにして、小刻みに動かします。あまり時間をかけると子どもは嫌がるので、手早く&磨き残しがないようにしましょう。
これはNG!
一緒に歯みがきをしていると、パパやママなど大人の歯ブラシを使いたがることがあります。しかし、これはむし歯菌が感染する可能性があるためNGです。気をつけましょう。
赤ちゃんの歯で気になることがある場合
歯の磨き方がわからない場合や、赤ちゃんの歯の生え方で心配なことがある場合は、歯科医師や保健師さんに相談してみましょう。
歯医者さんは小児歯科がおすすめです
歯科医院は赤ちゃんや子どもの治療を行う「小児歯科医院」を選ぶと安心です。子ども用の治療台やおもちゃなどがあり、スタッフも子どもの扱いに慣れています。
むし歯は早期発見と早期治療が大切です。なるべくむし歯を作らないように、そして、もしむし歯ができてしまったときは早めに受診しましょう。