妊娠中は、赤ちゃんがどんな顔をしているのか楽しみなものです。臨月に入ると、エコーの写真を見ながら、ママとパパのどっちに似ているかなんて話題が尽きませんよね。
でも、生まれたての赤ちゃんは、ママとパパに似てないってご存知ですか?!実は、生まれたての赤ちゃんの顔は、日によってどんどん変わっていき、徐々にママとパパの顔に似てくるのです。
今日は、生まれたての赤ちゃんの顔や成長について、お話ししたいと思います。ぜひ、生まれてくる我が子を楽しみに待ちながら、読んでみて下さい。
生まれたての赤ちゃんの顔は浮腫んでいる!
生まれたての赤ちゃんは、ほとんどが水分
生まれたばかりの赤ちゃんの顔を見たことがあるでしょうか。あまり、想像がつかないかもしれませんが、生まれたばかりの赤ちゃんの顔は、とても浮腫んでいます。
通常、大人は、体の約60%が水分ですが、乳児の体は約70%が水分で、生まれたての新生児に至っては、80%が水分なのです。
しかも、水分は、大人の場合、水分全体の60%の内、約40%は細胞の中にあり、残りの20%が細胞の外にありますが、新生児は、80%のうち、細胞の中の水分は35%で、残りの45%は細胞の外にあるのです。
つまり、生まれたばかりの赤ちゃんは、水分をたっぷり含んで、浮腫みやすい状態に加え、細胞外液が多いということは、正常な状態でも浮腫んでいる状態といえるのです。
産道を通るときに顔が浮腫んでしまう
生まれたての赤ちゃんの顔が浮腫んでいるのは、出産の影響もあります。赤ちゃんは、長い時間をかけて、お母さんの細い産道を通って生まれてきます。
そのため、産道に圧迫されて、顔が浮腫んだ状態になるのです。頭は、産道に合わせて三角帽子のように細長く、形を変えて出てくるので、頭も丸くありません。
しかも、生まれたばかりの赤ちゃんは、羊水や多少の出血がついて濡れた状態なので、想像しているイメージとは違うという方もいるかもしれません。
ですが、心配は要りません。浮腫んだ顔や、細長くなった頭、羊水や出血で濡れた体は、正常な状態で、長い時間をかけて生まれてきた勲章のようなものなのです。
生まれたばかりの赤ちゃんは、テレビや写真でみるきれいな赤ちゃんというより、浮腫んでまぶたも腫れぼったく、体は羊水や血液で濡れている状態というのが本当の姿です。
それでも、真っ赤な顔をして、元気に産声を上げる我が子に、全てのお母さんは感動し、「かわいい、生まれてきてくれてありがとう!」と言葉をかけ、感動の一瞬となります。
赤ちゃんの顔はいつ親に似てくるの?
入院中も赤ちゃんの顔は変化する
生まれたばかりの赤ちゃんは、浮腫みなどで、ママやパパと似てない?!と思う方もいるかもしれませんが、赤ちゃんの顔は、日に日に変わっていくので大丈夫です。
まず、生後1日目に、初めての沐浴で、顔や体がきれいになり、髪の毛が乾くだけでも全く印象が変わります。まだ、浮腫みは残りますが、顔のパーツや雰囲気が、どことなくママやパパに似ているのが分かります。
その後、退院を迎える生後4~5日目頃になると、さらに顔は変化します。浮腫みが取れてくるのと、生理的な体重減少で体重が少し減ることで、顔がスッキリしているように感じます。
また、生まれてから4~5日の間で、親子の間には愛着が生まれ、子に対する愛情が深くなることも、赤ちゃんの顔の印象が変わる要因です。
生後1年間の赤ちゃんは急成長する
その後、1か月健診の頃の赤ちゃんは、体重が増えふっくらすることや、目の動きが活発になることで、顔や表情の印象が大きく変化します。目はママに似ている、耳の形はパパに似ていると、パーツごとに親と似ているところが分かるようになります。
その後、半年が経つ頃には、表情がますます豊かになり、喃語が出始め、寝返りなど赤ちゃんの動きが増えると、個性も出て赤ちゃんらしくなっていきます。一重だった赤ちゃんが、二重に変化する子もいて、より顔の印象は変わります。
生後6か月~生後1年の間は、さらに急成長します。歯が生えてくることや、表情や声で自己主張やコミュニケーションができるようになると、顔つきや印象が変わったように感じますよ。
また、離乳食が始まって、徐々に離乳することや、行動範囲が増えること、一人遊びが始まることで、一人の人間らしい行動が増えるようになります。この頃には、顔だけでなく、性格も親に似たところが出てくるようになりますね。
少しずつ個性が出て、その子らしい顔つきに
生まれる前や生まれてまもなくの頃は、ママとパパのどちらに似ているか気になるものですが、成長するにつれ、ママでもなく、パパでもなく、その子らしい個性を楽しめるようになります。
顔や表情は、ただ成長とともに作られるのではなく、ママやパパとのよい関わりによって豊かに変化していきます。我が子の成長や変化を楽しみながら、温かい環境を作ってあげることが、赤ちゃんの豊かな表情や顔の成長のためには大切なことといえますね。