1歳の誕生日にお餅を背負う!? 一升餅ってどんなお祝い?

一歳のお誕生日にお餅を背負う

子どもの1歳の誕生日に行う地域、行わない地域がある「一升餅」のお祝い。あまり知らないか、知っていても名前だけという方もいらっしゃるかもしれませんね。そんな方のために、こちらでは一升餅とはどんな意味があってどんな行事なのかなど、詳しくご説明します。

一升餅とは?

一升餅とは、一升の餅米(約1.4kg)から平たく丸く作られたお餅です。さらに餅米に水分が加わるため約2kgもの重さになります。一升と言われてもあまりピンとこないかもしれませんが、一升瓶と呼ばれる、お酒の瓶でよく見かけるサイズが一升ですね。

一升餅のお祝いでは、この一升分の餅米から作られたお餅を、1歳の誕生日を迎えた子どもに背負わせるなどしてお祝いする行事です。

一升餅の意味は?

一升を一生とかけて、「一生食べることに困らぬように」「一生健康でいられますように」という意味合いがあります。そして、お餅の丸い形からは「一生円満で過ごせますように」との願いが込められているのです。

この一升餅を使用してのお祝いは、地域により「力餅」「たち餅」「背負餅」「踏み餅」「転び餅」…などさまざまな名前で呼ばれています。
また名前のほか、「お餅を背負う」だけではなく、地域により内容もさまざまです。

  • お餅を背負って歩かせる
  • お餅を背負うが歩かせない・転ばせる
  • お餅を踏ませる
  • お餅を持たせる

お餅を背負わせるものだけでも、「歩かせる場合」「歩かせない場合」に分かれているのがおもしろいですね。なぜ「歩かせない・転ばせる」のか不思議ですが、歩いてしまうと「大きくなったら家から離れて行ってしまう」という意味合いがあるとも言われています。いつまでも傍にいてほしいという親心が込められているのでしょうね。

たとえ歩かせる場合でも、一升餅は約2kgもあるお餅です。1歳になったばかりの子どもには、背負って歩くのは重労働。うまくいかないこともあるでしょう。そんなときにも、「それがかえっていい意味の地方もある!」とあたたかく見守ってあげてくださいね。

自分の住んでいる地域では、どんな方法で一升餅を祝うのかわからない場合は、まわりの人に訊いてみるとよいでしょう。

どうやって一升餅を背負うの?

では、一升餅を背負うには、どんな方法があるのか見ていきましょう。

風呂敷

一升餅を風呂敷で包んで、たすき掛けにして背負わせる、昔ながらの方法です。伝統的な雰囲気が出るので「写真を取るならこちら」という方も。

リュック

両肩で背負うことができますので、たすき掛けより、赤ちゃんの体への負担が分散されやすい方法です。見た目に伝統的な雰囲気は感じられませんが、リュックはお祝い後にも使える利点がありますよ。

ゼッケン

お餅を頼んだ和菓子屋さんなどで、セットで販売されています。前と後ろの2箇所にお餅を入れることができます。

一升餅の種類と値段は?

一升餅の種類でよく見かけるのが平たく丸い形のお餅が1つです。伝統的な雰囲気を重視したいならこちらがオススメ。平たく丸いお餅が2つになっているものもあり、こちらは前後にお餅を入れるゼッケンを使う際に適していますね。

そのほか、平たく丸い形のままサイズが小さいものがたくさん入った、小分けタイプ。小分けタイプならお祝いを終えた後で、訪れてくれた家族やご近所さんにもおすそ分けできますね。

この一升餅、あまり販売しているところは見かけませんが、街の和菓子屋さんで扱っていることが多いので尋ねてみるとよいでしょう。インターネットで注文するのも便利ですね。

値段はおよそ2,000~5,000円台です。また、多くは不織布の風呂敷やリュックがセットになっているものや、子どもの名入れサービスが付いています。

どんな服装を着せたらいい

この一升餅で1歳の誕生日を祝う儀式には、七五三のように服装の決まりはとくにありません。普段着でも大丈夫ですが、せっかくのお誕生日ですし両親もお祝いに来てくれる場合や、記念に写真を撮っておきたい場合もありますよね。後でお出かけ用にもなる服を、パパとママからお誕生日プレゼントして着せてあげるのもいいでしょう。

お餅はそのまま置いておくとすぐにカビが生えてしまいます。一升餅の行事が終わったら、大きなお餅は切り分けて食べたり、家族やご近所に配ったりしましょう。それでも余った場合には冷凍保存にすると長持ちしますよ。無事に1歳の誕生日を迎えられたことを皆で喜べる日になるといいですね。

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