指しゃぶりが始まったけど大丈夫?生後2ヶ月の赤ちゃん

赤ちゃんの指しゃぶり

赤ちゃんは生後2ヶ月くらいになると、「指しゃぶり」が始まります。放っておいてよいものなのか、ママも心配になってしまいますね。

「なぜ、赤ちゃんは指しゃぶりをするのか?」「始まったらどうしたらよいのか?」
……などの疑問を解消するために、こちらでは、「指しゃぶり」について詳しくご説明します。

赤ちゃんはなぜ指しゃぶりをするの?

生後2ヶ月頃、赤ちゃんが指しゃぶりを始めるのは「吸啜(きゅうてつ)反射」という機能が備わっているためです。吸啜反射とは、口に触れたものを赤ちゃんが「吸う」本能。この本能は母乳やミルクを飲むために必要になります。

赤ちゃんの口に手が触れると反射的に吸ってしまうため、指しゃぶりが始まるのです。

もしも赤ちゃんが指しゃぶりを始めたら、「やめさせたほうがいいのか」と心配になってしまうかもしれません。しかし「指しゃぶり」は、手や口からの刺激による脳の発達を促すほか、赤ちゃんの目と手の協調運動を発達させるためにも大切なものなのです。

目と手の協調運動で世界が広がる!

「目と手の協調運動」というのは、あまり耳にしない言葉ですが、どんな運動なのでしょうか?

例えば大人なら、「目に入ったものを取る」という動作が当たり前のようにできますね。これが目と手の協調運動です。しかし、赤ちゃんにはまだそれができません。とくに最初の頃は、赤ちゃんが自分の「手」を見ても、それが自分の手であることすら認識できていない状態なのです。

「指しゃぶり」を通して、「これは自分の手」と認識することから始まり、やがて「手で何かに触れる・取る」という動きもできるようになります。

好奇心でいっぱいの赤ちゃんにとって、指しゃぶりは「遊び」でもあります。また、目に入ったものを口で舐めることによって、それがどんなものか確認していると言われています。目と手の協調運動を学んだら、自分の手で物に触れる、口で舐めて確認する、という行為を通して、遊びながら少しずつ自分の世界を広げているのですね。

指しゃぶりをするのはどんなとき?

赤ちゃんは、一度「指しゃぶり」を覚えると日常的に指を吸い続けるようになりますが、つぎのような場合に指しゃぶりをしてしまうことが多々見られます。

  • 空腹時
  • 寝る前
  • ストレスを感じているとき

指しゃぶりはミルクを飲むときの動作と同じなので、お腹が空いたときに、つい出てしまうのもうなずけますね。

また、眠りにつく前や不安なときに始める「指しゃぶり」は、ママからの授乳やミルクを飲んでいるときと同じような安心感を得られるため、と考えられています。

そのほかにも、赤ちゃんの指しゃぶりの原因は「愛情不足」という意見もあります。しかし、それは2歳以降でも指しゃぶりをしている場合です。月齢が低い時期の赤ちゃんは、純粋に「学習」や「遊び」からの指しゃぶりですので心配する必要はありません。

指しゃぶりで注意したいこと

よく「指しゃぶりは出っ歯になるのでは?」とも言われていますが、生後2ヶ月の赤ちゃんでは、指しゃぶりも始まったばかり。この時期の赤ちゃんの指しゃぶりで「出っ歯」になったり、歯並びに影響を及ぼしたりすることはありません。

1歳半~2歳でやめるのが理想です

しかし、いつまでも指しゃぶりを続けてよい、ということではなく、1歳半~2歳くらいまでにはやめさせるようにしてください。乳歯が生えそろってからの指しゃぶりは、噛み合わせなどに影響が出てくるので控えたほうがいいでしょう。

指しゃぶりで増える手の雑菌は、小まめに拭き取りを

そのほか気をつけたいのは、指しゃぶりで手が濡れたままになっていると、ホコリが付着したり、雑菌も繁殖しやすくなったりすることです。時々、濡らしたタオルやウェットティッシュなどで手をキレイに拭いてあげましょう。

以上のように、生後2ヶ月頃から始まる指しゃぶりは、赤ちゃんの成長の過程で必要不可欠な行為です。もしも赤ちゃんが指しゃぶりをしていても、自分のまわりの世界に興味を持ち始めて、いろいろなことを学び、吸収しようとしている成長のあかし。あたたかく見守ってあげてくださいね。

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