もしも赤ちゃんに目やにがたくさん出ていたら、ママも心配になってしまいますね。 目やにと言っても、それほど心配しなくて大丈夫な場合もあれば、病院での診察が必要な場合もありますが、どのように見極めればよいのでしょうか? 今回は、生後1ヶ月の赤ちゃんの目やにが出るしくみや原因などについて詳しくご説明いたします。
赤ちゃんの目やにが出るしくみ
人の目は、涙で膜を張るように覆われていますよね。通常なら、目の中に入ってしまったホコリや細菌、ウイルス、古くなった細胞である老廃物などは、その涙で洗い流しています。しかし、睡眠中は長い時間目を閉じているため、目に入った異物を涙で流せず「目やに」となって溜まってしまうのです。
ですから、大人でも起床時にはよく目やにが出ることがありますよね。ましてや生後1ヶ月の赤ちゃんは、涙を鼻へと流す通り道である涙点や鼻涙管が未発達で狭いため、大人よりも目やにが溜まりやすくなっています。
赤ちゃんの目やに、原因とは?
目やにのなかでも、起床時に出ている白い色の目やにの場合は、生理現象で自然なものなので心配する必要はありません。注意したいのは、睡眠後ではなく起きている間にも目やにが出る場合や、黄や緑色で粘り気のある目やにの場合。病的な要因の恐れもありますので気をつけましょう。
例えば、病気が原因で赤ちゃんの目やにが出る場合には次のようなものがあります。
結膜炎
主に細菌性結膜炎、ウイルス性結膜炎、アレルギー性結膜炎の3つに分かれています。生後1ヶ月くらいの時期の赤ちゃんは、目のまわりの脂肪も多く逆さまつげになりやすく、細菌やウイルスなどが入り炎症を起こしやすいのです。
花粉やハウスダストなどのアレルゲンが要因のアレルギー性結膜炎が起こるのは、大半が3歳以降になります。赤ちゃんの時期にかかることはほとんどありません。
黄色く粘りのある目やにのほかにも、充血やまぶたの裏が赤くなる症状がみられる場合には医師の診察を受けるようにしてください。
風邪
風邪を引くとウイルスを排出するために鼻水が出てきます。鼻と目はつながっていますから、赤ちゃんの目にまでウイルスが感染してしまうと、それを排除しようと目やにの量が増えるのです。風邪が原因の目やにでは、風邪が治れば目やにの量も減ってきます。
鼻涙管閉塞
鼻涙管閉塞は、鼻涙管(目から流れる涙が鼻へと通る管)が塞がってしまう病気です。先天性と後天性に分かれており、赤ちゃんに多く発症するのは先天性の鼻涙管閉塞です。つねに涙目、目やにが溜まりやすいなどの症状が起こります。
先天性鼻涙管閉塞では、生まれつき鼻涙管が塞がっています。1歳までに自然に治まる場合が多く、生まれて間もないころは鼻涙管も狭いため、マッサージなどの治療が行われますが、それでも閉塞が治らない場合には手術が行われます。
後天性鼻涙管閉塞は、蓄膿症や鼻炎、はやり目などから併発して鼻涙管が閉じてしまう症状が起こります。
赤ちゃんの目やにを取る方法・目薬の差し方
もし、赤ちゃんに目やにが溜まっていたら、すみやかに清潔なガーゼなどで拭きとってあげてください。目やにが乾いてしまって取りにくい場合には、ガーゼを湿らせたほうが取りやすいでしょう。
また、結膜炎などの病気により点眼薬を処方された際には、
- ママの手をよく洗っておく
- 涙で目薬が流れてしまわないように、泣いているときは差すのを控える
- まつ毛や目に容器が触れないようにする
- 赤ちゃんの頭を押さえて目頭に差す
- 目薬が流れたらガーゼやティッシュで押さえるように拭く
以上のポイントを参考にしながら差してあげてくださいね。生後1ヶ月の赤ちゃんでは、まだ嫌がって激しく動いてしまうこともありませんので、頭は軽く押さえる程度で大丈夫でしょう。
目やにの中には、空気中に舞っているホコリが要因で出やすくなることもあります。部屋の中はコマメに掃除をして、なるべく赤ちゃんの目やにの原因をつくらない環境を整えてあげましょう。また、粘りがあり色のついた目やにが出るようなら、早めに医師に診てもらうことが大切です。