幼稚園や保育園、登園日の朝ごはんで気を付けることは?

忙しい朝、子どものごはんの食べさせ方

幼稚園や保育園に入ると、決まった時間までに準備して、家を出る必要があります。それまでのんびり朝ごはんを食べていたのに、準備が間に合うように終えなければなりません。とはいえ毎日時間通りに準備を進めるのは、慣れるまで難しいことでしょう。大人でもシャキッと起きられない日があるのに、子どもならなおさらですよね。元々ゆっくり食べる子だっています。

そんな時、朝ごはんのポイントだけおさえておけば、むやみに心配したり、イライラしたりすることもなくなります。

幼稚園・保育園がある日の朝ごはん、不安にならないポイント

幼稚園だけでなく、保育園や学校、そして大人になってからも「毎日朝食をとることは大切」と指導されます。確かに、そのほうが体の目覚めも早く、活発に動けます。では食べられなかったり、少食だったりする場合、どういったことに気を付ければいいのでしょうか。

・幼稚園の日の朝ごはんは「少し」でいい

幼稚園くらいの子どもの場合、朝ごはんをたっぷり食べる必要はありません。少しで十分です。それは、お昼ご飯を完食させるためです。幼稚園では、お昼ご飯を自分一人で完食できるということが重要です。むしろ朝ごはんをあまり食べ過ぎるとおなかが空かず、昼食を完食できないかもしれません。

ましてや給食の場合、家庭と違う味つけです。冷めた状態のものも多く、おなかが空いていないと「まずい」と感じて食べられないこともあります。朝ごはんが少なめだと、お昼には空腹になります。そうすれば、まずいという気持ちより、空腹のほうが優位になり、食べられる可能性が高くなります。

もちろん、朝ごはんを食べない状態で登園しても、お昼には空腹になります。でもそれは避けましょう。朝ごはんを食べないと、いつまでたっても頭は働かないし、体も起きないからです。

・好きなものを食べさせる

子どもが健康に成長するために、栄養バランスはとても大切です。そう思って毎朝工夫を凝らして色んなものを作らないと、と思う方もいるかもしれません。そこまで頑張らなくて大丈夫です。

幼稚園くらいの子どもなら、朝ごはんは食べられるもの、好きなものを優先して食べさせましょう。たとえばおにぎりが好きな子どもであれば、それを食べられる分だけ用意します。もしおかずも食べられるなら、玉子焼きに野菜を混ぜて焼くのがおすすめです。

ミックスベジタブルのように、こまかく刻んだ野菜を混ぜれば、少しの量で栄養も摂れます。野菜も休みの日にまとめてフードプロセッサーにかけて冷凍しておけば、朝からバタバタすることもありません。

他にも納豆なら食べられるとか、ホットケーキにすれば食べられるなど、子どもの食べられるものを見つけて用意します。固形物はダメだけどヨーグルトは大丈夫ということなら、それを食べさせるようにします。和食、洋食にこだわらないのはもちろんのこと、果物だけ、野菜だけでも構いません。大切なのは、少しでもご飯を食べていくことです。

・バランスにこだわる必要はない

栄養指導では、「五大栄養素」をしっかり摂るように言われます。「五大栄養素」とは、炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルです。特にビタミンとミネラルは、意識しないとなかなか摂りづらいですよね。そして、全てを網羅しようと思うと、どうしても品目が増えます。

すると、あまり食べられない子どもにとっては、朝ごはんが苦痛でしかありません。だから幼稚園くらいの時は、朝ごはんではそこまで内容にこだわらず、他の機会で意識してバランスよくとれるようにしましょう。

・「お菓子」だけは外す

子どもの食べられるものを用意するのが一番ですが、除外しなければいけないものもあります。それは「お菓子類」です。例えばスナック菓子、チョコレート、菓子パンです。こういったものは子どもも食べやすいですが、「食事」ではありません。

菓子パンはご飯っぽくなりますが、糖分が多く塩分が少ないものがあります。特にクリームパンなどがそれにあたります。活動すると塩分も必要なので、食事には向きません。また、食べやすいということで子どももそればかり食べるようになる恐れがあります。朝ごはんには、少量でもこういったもの以外を食べさせるようにしましょう。

朝ごはんを習慣づけるためのポイント

朝ごはんはたくさん食べなくてもいいですが、毎日食べることが大切です。そのためには習慣づけをしなければなりません。そのポイントとはどうすればいいのでしょうか。

・ほんの少し早起き

子どもが朝ごはんを食べられる状態にもっていくには、起きてすぐより、少し体を動かしたあとにするほうがいいです。そのために、ほんの少しだけ早起きして、体を動かすようにするのがおすすめです。

例えば起きてから新聞を取りに行く、ラジオ体操をするといったことです。パパやママも一緒になって取り組むのもいいかもしれません。それが難しい場合は、就寝時間を早くするのも一つの方法です。その場合夜は9時までに眠るようにします。そして途中でトイレに起きないよう、就寝前の水分は控えましょう。

・夜ご飯は食べ過ぎない

夜ご飯を食べ過ぎないことも、朝ごはんを食べられるようにするポイントです。通常の量であっても、就寝する2時間くらい前までには食事を終え、満腹のまま子どもが眠らないように気を付けましょう。

まとめ

幼稚園くらいの時期は、朝ごはんをまったく食べないのはいけませんが、たくさん食べる必要はありません。お菓子類を避け、なにか一つでいいので、子どもが食べられるものを用意しましょう。

栄養バランスも、朝ごはん以外の部分で解消できれば問題ありません。少しでも食べられるよう、前日に食べ過ぎないことや、体を起こすために早起きさせるのもいい方法です。

そうやって少しでも朝ごはんを食べつづけることで、「習慣」づけができます。大きくなるにつれ、食べられるものや量は変わってきます。今食べられないからといって、不安になることはありません。

そのときその時で子どもが食べられるものを用意し、最初はバナナだけだったのをおにぎりに変えたり、おかずも増やしたりと徐々にステップアップしていきましょう。

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